辨 |
ヘンルーダ属 Ruta(芸香 yúnxiāng 屬)には、地中海地方に約7-10種がある。
ヘンルーダ R. graveolens(芸香)
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北宋時代の文献に出る芸香は、別植物。
日本でも、江戸時代にヘンルーダと呼ばれていた植物は別もの。 |
ミカン科 Rutaceae(芸香 yúnxiāng 科)については、ミカン科を見よ。 |
訓 |
「和名ハ和蘭語ノゐんるいと(Wijnruit)ノ轉化セシモノナリ。德川時代ニへんるうだト稱セシ者ハ今日ノへんるうだニ非ズシテ同屬中ノ Ruta
chalepensis L. var. bracteosa Halacsy. ニシテ當時ハ今日ノへんるうだハ尚未ダ我邦ニハ來ラザリシナリ、今ハ之レヲへんるうだト云フ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
漢名芸香については、柑橘類を見よ。
芸の字については、ミカン科の訓を見よ。 |
説 |
バルカン半島原産。西欧・中欧・東欧などで栽培。
中国には、17c.末以前に入る。長江以南では屋外で、以北では温室内に栽培。
日本には明治初年(1868)に渡来。
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誌 |
香料・薬用に用いる。
中国では、全草を芸香(ウンコウ,yúnxiāng)と呼び薬用にする。『全国中草葯匯編』下/293-294 |
葉を水で煮たエキスを猫除けハーブとして用いる。 |